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突然の痛風に苦しめられた話 - THAILAND -

No.515/2020.11
化学カンパニー・ナイロン営業部/ 山田 秀明
画:クロイワ カズ

2014年10月から5年間、タイのバンコクに駐在しました。先に単身で赴任、家族の受け入れ準備を済ませた上で、11月に一時帰国。娘の七五三を日本で済ませた後、家族そろって任地に赴く予定でした。赴任1ヵ月後の週末、会社の同僚から歓迎ゴルフに誘われて炎天下のプレイを楽しみました。その週の木曜日の夜、自宅でくつろいでいると、突然、右足首に激痛が走りました。痛くて立つこともできません。その夜は激痛で眠れず、トイレにも這いながら行く有様です。翌日は夜の便で一時帰国して、娘の七五三をやる予定でした。急遽、タイ人の同僚に頼んで、信頼できる医者に連れて行ってもらいました。「痛風じゃない?最近、鶏肉食べた?」同僚が訊きます。痛風?日本での検査では尿酸値は正常でした。ひょっとすると、先日のゴルフがいけなかった?炎天下で脱水症状になり、身体の水分が抜けて尿酸値が上がった?今夜の一時帰国は大丈夫だろうか、いろいろと考えながらクリニックに着きました。

「最近、鶏肉を食べましたか?」診察と各種の検査が終わった後、医師が尋ねます。同僚と同じ質問です。やがて、検査結果が出たらしく、パソコンの画面を見ながら、医師は断定的に言いました。「痛風ですね。注射をしておきましょう。痛みは引くはずです」

看護士さんがお尻に大きな注射。この注射のお蔭でしょうか、痛みは急速に引いていき、その夜のフライトに乗ることができました。後日、パソコンで調べたところ、痛風の原因となるプリン体という物質は鶏のレバーには多く含まれているようです。

その後は、鶏肉を避け、健康に気をつけたところ、5年間の駐在も大過なく送ることができました。あの時の同僚と先生には感謝・感謝です。