公益財団法人宇部興産学術振興財団(代表理事:竹下道夫。以下「当財団」)は、選考委員会(委員長:植村榮 京都大学名誉教授)の受賞候補選考を経て、3月20日の理事会において、第58回(平成29年度)学術奨励賞並びに渡辺記念特別奨励賞の対象として、応募総数177件の研究テーマから下記13件の受賞を決定いたしました。
「学術奨励賞」12件(各100万円)及び医師であった当財団の祖、渡辺剛二翁を記念して特に若手研究者を対象とした「渡辺記念特別奨励賞」1件(120万円)に対し、合計1,320万円の学術研究費援助を実施します。
当財団は、宇部興産(株)の初代会長である渡辺剛二翁の遺志により、学術の振興を目的として1959(昭和34)年に設立された(財)渡辺記念学術奨励会を発展的に引き継ぐものであり、1998(平成10)年に現在の名称に改称されました。
わが国における学術研究を奨励し、研究施設の充実を図るとともに、学術研究を志す者を援助することで学術文化の発展に寄与することを目的としています。2010(平成22)年に内閣府より公益認定を受け、公益財団法人として登記されました。
贈呈式は、6月14日(木)にANAクラウンプラザホテル宇部(山口県宇部市)にて、特別講演と併せて開催する予定です。
特別講演は、材料科学の世界的権威である熊本大学先進マグネシウム国際研究センター センター長 河村能人教授に「日本発の新合金 - KUMADAIマグネシウム合金 -」と題して講演していただきます。河村教授は従来にない優れた強度と耐熱性を持つ革新的なマグネシウム合金「KUMADAIマグネシウム合金」を開発されました。この合金は自動車や航空機、生体への応用が期待されており、世界からも注目されています。
聴講(無料)を希望される場合は、事前に当財団事務局(電話:0836-31-1115)への予約が必要です。
なお、次回の奨励賞テーマの募集は、本年9月から11月を予定しており、8月に当財団のホームページに募集要項を掲載予定です。
氏名 | 現職 | 年齢 | 研究課題 |
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しまだ みどり 島田 緑 |
山口大学 共同獣医学部 教授 |
42 | 前立腺がん特有の増殖機構に立脚したがん治療戦略の革新を目指す(医学) |
みなみ やすのり 南 安規 |
中央大学 研究開発機構 機構准教授 |
35 | エキソ環状テトラエンをビルディングブロックとする機能性ポリアセン類の構築(有機化学) |
かわづ まさひと 河津 正人 |
国立がん研究センター研究所 ユニット長 |
44 | トリプルネガティブ乳がんにおける腫瘍成長因子αの発現亢進メカニズムの解明および腫瘍成長因子αを標的とした治療戦略開発(医学) |
うえだ あつし 上田 篤志 |
長崎大学 生命医科学域 テニュアトラック助教 |
35 | 配座自由度を制限したペプチドフォールドマー触媒の開発(有機化学) |
たなか りょう 田中 亮 |
広島大学 大学院 工学系研究科 助教 |
34 | 高立体規則性及び末端修飾基を有する多分岐ポリオレフィンの創製(高分子) |
かめお はじめ 亀尾 肇 |
大阪府立大学 大学院 理学系研究科 テニュアトラック助教 |
36 | 極性転換反応場での電子移動を鍵とする強固な結合の変換(無機化学) |
はやしべ みつひろ 林部 充宏 |
東北大学 大学院工学研究科 教授 |
40 | 環境適応学習機構の解明を通じたヒトの運動制御理解と実装(機械・システム) |
うの まさとし 鵜野 将年 |
茨城大学 工学部 准教授 |
38 | 多電源システムにおいて複合台コンバータの統合を実現する「マルチポートコンバータ」の開発(電気・電子) |
いがらし まさき 五十嵐 正樹 |
東京大学 医学部附属病院 助教 |
40 | 腸管上皮幹細胞の加齢性変化が個体老化に及ぼす影響とそのメカニズムの解明(医学) |
みき こうじ 三木 康嗣 |
京都大学 大学院工学研究科 准教授 |
41 | ビピリジルを母体とする機能性発光材料の創製(有機化学) |
よだ あきのり 依田 成玄 |
京都大学 大学院医学研究科 特定助教 |
46 | 加齢に関連するクローン性造血の解析(医学) |
すが たくや 菅 拓也 |
金沢大学 理工研究域 物質化学系 助教 |
31 | 脂肪族アルコールの直接的C-OH活性化による新規炭素ラジカル生成法の開発(有機化学) |
氏名 | 現職 | 年齢 | 研究課題 |
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わたなべ りきや 渡邉 力也 |
東京大学 大学院工学系研究科 講師 |
35 | 膜タンパク質の1分子機能カウンティングに基づいた新規医薬基盤技術の開発 |