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開放隅角緑内障・高眼圧症の患者さんを対象とした眼圧下降を目的とする点眼薬OMLONTI®(オミデネパグ イソプロピル点眼液0.002%)の米国食品医薬品局(FDA)承認を取得

2022年9月26日

参天製薬株式会社(本社:大阪市、以下Santen)とUBE株式会社(本社:宇部市、以下、UBE)は本日、開放隅角緑内障・高眼圧症を対象とした眼圧下降を目的とする点眼薬として、OMLONTI®(オミデネパグ イソプロピル点眼液0.002%)が、米国食品医薬品局(FDA)により承認されたことをお知らせします。なお、承認取得日は、現地時間9月22日です。

OMLONTI®は、緑内障・高眼圧症の治療を目的として、SantenとUBEが共同開発している点眼剤です。有効成分であるオミデネパグ イソプロピルは、UBEにより合成された選択的EP2受容体アゴニストで、この作用機序では唯一の眼圧下降剤です。その眼圧下降作用機序は、EP2受容体刺激作用により、線維柱帯流出路およびぶどう膜強膜流出路を介した房水流出が促進されると考えられます。日本では2018年11月より「エイベリス®点眼液0.002%」の名称で販売し、アジアでは順次販売承認を申請しており、2021年2月以降、5か国・地域で販売しています。

Santenのチーフ メディカル オフィサーであるピーター・サルスティグは、次のように述べています。「緑内障は高齢化に伴って増加傾向にあります。継続的に治療が必要な緑内障患者さんを支援することは、眼の疾患や不具合に起因する社会的・経済的損失の削減を目指すSantenにとって極めて重要なことです。今回の承認は、眼科領域のアンメットニーズに取り組むSantenにおいて重要なマイルストーンであり、“Happiness with Vision”を実現するという当社の目標を前進させるものです。この製品は、米国でのSantenによる初めての緑内障治療薬となり、300万人以上の米国の緑内障患者さん1や、高眼圧症に罹患している方々、医療従事者に向け、新たな作用機序を有する治療選択肢を提供できることを大変嬉しく思います。」

また、UBEの上席執行役員で医薬事業部長の舩山陽一は、次のように述べています。「当社は、アンメットニーズの高い疾患の治療に対して、より多くの治療選択肢を患者さんにご提供することを目指し、日々創薬研究に取り組んでいます。今回、アンメットニーズがいまだに残る緑内障において、オミデネパグ イソプロピル点眼液が日本・アジアに続いて米国でも承認が得られたことは非常に大きな喜びです。本剤が、Santenを通じ緑内障・高眼圧症に罹患されているより多くの患者さんの、新たな治療選択肢となることを大いに期待しております。」

この承認は、世界各地で実施された12の臨床試験データに基づいており、米国の第III相試験では、標準療法のひとつであるチモロールに対するOMLONTI®の非劣性が示されています。また、日本とアジアで実施された2つの第III相試験では、標準療法のひとつであるラタノプロストに対しても、OMLONTI®の非劣性が示されました。

緑内障は、視野欠損につながる視神経の損傷を引き起こし、多くの国において、視力低下や失明を含む視覚障がいの主な原因となっています2。一般に進行性で非可逆性であるため、治療において、早期発見・早期治療によって進行をコントロールすることが不可欠で、眼圧を下げることが視神経の損傷を回避する有効な治療法です。2020年の世界の緑内障患者数は7,600万人で、2030年までに9,500万人に増加すると予測されています3。開放隅角緑内障は、最も一般的な緑内障であり、高眼圧症は、治療しなければ緑内障や視力低下につながる可能性があります4

North Bay Eye Associates, Inc. のメディカル&リサーチディレクターであるJason Bacharach 医師(M.D.)は、次のように述べています。「眼圧下降に重点を置いた治療は、緑内障や高眼圧症の症状の進行を遅らせる、またはそれらを防ぐ上で役立ちます。緑内障においては、全患者さんに同じ治療薬が効果をもたらすわけではなく、それぞれの患者さんに合った治療薬を使用しなければなりません。オミデネパグ イソプロピル点眼液の承認によって、失明の恐れがある患者さんを治療するための安全かつ有効な新たな選択肢が広がります。」

  1. 1 Glaucoma Research Foundation. Glaucoma Facts and Stats. Available at https://www.glaucoma.org/glaucoma/glaucoma-facts-and-stats.php.新規ウィンドウで開きます Accessed July 26, 2022.
  2. 2 Quigley HA, Broman AT. The number of people with glaucoma worldwide in 2010 and 2020. Br J Ophthalmol. 2006;90(3):262-267. doi:10.1136/bjo.2005.081224.
  3. 3 World report on vision. World Health Organization World report on vision (who.int). Last accessed September 2022.
  4. 4 American Academy of Ophthalmology. What is Ocular Hypertension. Available at https://www.aao.org/eye-health/diseases/what-is-ocular-hypertension.新規ウィンドウで開きます Accessed July 26, 2022.

Santenについて

Santenは、眼科に特化したスペシャリティ・カンパニーとして、医療用・一般用の医薬品や、医療機器の研究、開発、販売・マーケティング活動を行っており、世界約60を超える国・地域で製品を販売しています。
Santenが目指す理想の世界、「WORLD VISION」(Happiness with Vision)の実現に向け、世界中の技術や組織・人材をつなぎ、「見る」を通じて人々の幸せを実現するSocial Innovatorとして、眼の疾患や不具合に起因する世界中の人々の社会的・経済的な機会損失を削減することを目指します。
130年の歴史の中で培われた科学的知見や企業力を活かし、製薬企業としての枠を越え、患者さん起点で眼科医療ソリューションの開発と提供に取り組み、価値ある製品・サービスの提供を通じ、患者さんや患者さんを愛する人たちを中心に社会への貢献を果たしていきます。
詳細については、当社ホームページhttps://www.santen.com/ja新規ウィンドウで開きますをご参照ください。

UBE株式会社について

UBEは経営理念「技術の探求と革新の心で、未来につながる価値を創出し、社会の発展に貢献します」のもと、2030年の目指す姿「地球環境と人々の健康、そして豊かな未来社会に貢献するスペシャリティ化学を中核とする企業グループ」を掲げ、スペシャリティ化学の企業グループとしてグローバルに持続的成長を図ってまいります。医薬事業は、技術革新にあふれた「クスリづくり」を地域から発信し、すべての人々の健康に貢献することを目指しています。これからも医療に貢献するため、自社/共同研究開発による「創薬」と「原薬・中間体製造」を両輪として新しい医薬品の種となる化合物を創出してまいります。詳細については、当社ホームページhttps://www.ube.co.jp新規ウィンドウで開きますをご参照ください。

参天製薬の将来見通しに関する注意事項(Forward-Looking Statements)

このプレスリリースにおいて提供される情報は、いわゆる「見通し情報」(“Forward-Looking Statements”)が含まれています。これらの見通しの実現できるかどうかはさまざまなリスクや不確実性に左右されます。従って、実際の業績はこれらの見通しと大きく異なる結果となり得ることをご承知置きください。また、日本ならびにその他各国政府による医療制度や薬価等の医療行政に関する規制が変更された場合や、金利、為替の変動により、業績や財政状態に影響を受ける可能性があります。

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